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【対談】第2回キミコエ・オーディション合格者 林幸矢×古沢勇人 「僕たちのこれまでと未来」
2020年04月03日
ファイナリストとして出会い、応募総数約1,200名から最終審査で合格を勝ち取った2人は、ついに4月13日~放送・配信TVアニメ「啄木鳥探偵處」でアニメ作品デビューを迎えます。
林幸矢さんは「芥川龍之介」役で出演決定!古沢 勇人さんは情報解禁前のため本編でその役どころが明らかに…!
この1年間ともに歩み切磋琢磨してきた2人に、オーディション時のエピソードや出演に向けた想いを等身大の言葉で語り合ってもらいました!

|緊張の日々…!オーディションをふり返って

キミコエ: オーディションで出会った時の最初の印象を覚えていますか?

林: 最初にみんなで集まってお互いの“あだ名”をつけ合うワークショップで、古沢が自分のことを「フェアリー」と名乗っていて、「こいつ何だ⁉」と思ったのが第一印象でした(笑)他のファイナリストからも可愛がられて、今でも現場で先輩やスタッフの皆さんに突っ込まれることも多くて、その部分は変わってないと思います。僕に対してはこれまで年下だから気を遣って接してくれてると感じていましたが、今は一緒に過ごす時間が多くなったので、自分に対して本音を言ってくれたりして、 “素”みたいなものが見えてきたのは嬉しいですね。

古沢: 最初は「おとなしい人だな」という印象でした。自分はずっと部活をやっていたので“ザ・体育会系”で育ってきて、周りに俺みたいなヤツばっかりだったので、林さんにどうかかわっていけばいいか分からなかったのですが…今はいつも気軽に話しかけてくれたり、昨年のAGFイベントでも帰りにご飯食べに行ったりと、距離が縮まって「仲良くなっちゃった」と感じます(笑)

キミコエ: オーディション時の思い出深いエピソードを教えてください。

古沢: 俺はダンスが苦手でしたね…。最終審査の課題曲は歌ったことのないタイプの曲でしたし、より悩みました。練習場所にも困って近所の公園で踊ったり、学校で友達の前で披露して笑われたり…。レッスン中は冷や汗ばかりかいていた記憶があります(涙)

林: ファイナリスト全員で順番に早口言葉を言っていくマイク前レッスンが印象的でした。僕は初めてマイク前に立ったので、何とも言えない緊張感に包まれて全くリラックスできずに、しどろもどろでしたね。

古沢: 確かにレッスン期間中、終始緊張感は抜けなかったですね。周りのファイナリストは内なる闘志を燃やしている人たちが多かったので、自分はどうアピールすればいいのか悩みました。

キミコエ: 最終審査で合格した瞬間、どんな気持ちでしたか?

林: 最終審査に合格した時は、困惑しましたね。今も正直自分が受かったことに驚いていて、現場に立つたび不思議な気持ちになります。

古沢: 合格した瞬間は「おじいちゃんに連絡しなきゃ!」と、いつも心配してくれるおじいちゃんの顔が浮かんだ記憶があります。その時の俺がいるから今の自分があるので、その時の自分に感謝して自分を褒めたいなと(笑)

|プロの洗礼⁉アフレコの日々

キミコエ: 映像テクノアカデミア声優科でのレッスン(1年間)をまもなく修了しますが、印象に残っているレッスンはありますか?また、レッスンを受ける前と後ではどんな変化がありましたか?

林: 舞台公演に向けたレッスンですね。稽古の時間が長いので、じっくり役づくりの時間がつくれるのはありがたいです。レッスンが始まる前、オーディション時のレッスンで教えていただいた演技指導の先生の言葉が記憶に蘇ってきて「あの時できなかったことが今ならできるかも!」と感じることが増えてきました。今の自分たちの演技を見て先生に「面白くない!」って言われないかな?と考えたりしますね(笑)

古沢: 発声のレッスンが特に心に残っています。ビシバシ指導して下さるし、何度か練習するうちに自分でも「あ、変わったかも」と思える瞬間があります。その時に理解できなくても後になって「この発声の方法だと上手く声が出せるんだ」と気づく機会が多いですね。舞台でも声が出しやすくなったので、すごく役立っているなと感じます。

キミコエ: レッスンを経て挑んだ『啄木鳥探偵處』のアフレコも、この前終了しましたね。先輩声優の皆さんからどんな刺激を受けましたか?

古沢: そうですね。先輩方の引き出しの多さや指示への対応の早さに毎回驚いていました!後ろで先輩の演技を見学させてもらっていると思わず口が開いてしまうというか、言葉を失うというか…本当に圧倒されました。

林: 最初にかかわるアニメ作品であんなに豪華なキャストが揃うというのは滅多にないと思うので、ミーハーな気持ちを抑えてアフレコに臨むようにしていました。現場に入る前は、もっとキャラクターを作りこむものだと想像していたのですが、ご本人の個性を生かしながら自然体でキャラクターを演じてらっしゃるようにも感じられ、すごいなと思いました。

キミコエ: お二人にとっての“個人的”啄木鳥探偵處の見どころを紹介してください!

林: 文豪たちが生きた時代の食べ物や風景、音楽などの世界観が細かい部分までしっかりと描かれているところですね。この前ダビング作業(セリフなどの音声データ・BGM・効果音を映像と合わせる作業)を見学させてもらったのですが、江崎総監督や清水音響監督が細かいところまでこだわっていらして、「こうやってアニメが完成していくんだ!」とキミコエ・オーディションならではの体験をさせてもらっていると感じますね。

古沢: 「ミルクホール」のシーンが大好きで、皆さんにもぜひ観ていただきたいです!他の場面は事件が起こり緊張感の溢れる描写が多いので、ミルクホールで文豪たちが楽しそうに会話している姿は面白くて引き込まれるし、「もしかすると本当にこうやって集まって喋っていたのかもしれないな」と想像してしまいます。

|めざす声優像。未来の仲間たちに伝えたいこと

キミコエ: 声優として人生を歩み始めましたが、これからどんな声優になっていきたいですか?

古沢: 「人を笑顔にできる声優」になりたいです!どこかで自分の声を聴いたり、芝居を観てくださったりした方々が少しでも笑顔になれて、明るい気持ちになってくれたら嬉しいです。

林: 「幅広い活動ができる声優」はずっと目標にしていきたいと思っています。アニメでも外画でも「このキャラの声は林幸矢しかできない」と思ってもらえるような演技ができる声優をめざしたいです!

キミコエ: 声優をめざしている皆さんに向けて一言ずつお願いします。

林: 僕も皆さんと一緒で声優をめざしはじめた立場なのでうまく言えないですが、ちょっとだけ前に進んでいるけど、皆さんと「一番近い存在」だと思うので、少しでも参考になると良いなと思います。

古沢: 一人では作品を作ることはできないので、自分は「周りの人たちのことを考えて行動する役者」になっていきたいなと日々感じています。この記事をご覧くださった方と数年後に同じ現場でお会いできるよう、これからも頑張っていきたいと思います!


■TVアニメ『啄木鳥探偵處(きつつきたんていどころ)』作品情報

歌人啄木、謎を詠む
石川啄木×金田一京助、史上最も“文学的”な、ここに誕生!


STORY
時は、明治の末――
金欠に苦しむ天才歌人・石川啄木は、とある殺人事件をきっかけに下宿で探偵稼業を始めることに。
その名も、「啄木鳥探偵處」。
「浅草十二階の幽霊騒動」「雪降る夜に街を徘徊する人食い人形」……
奇怪な事件に次々と首を突っ込む啄木の助手を務めるのは、同郷の先輩・金田一京助。
文士仲間の野村胡堂、吉井勇、萩原朔太郎、若山牧水らを巻き込んで、人たらしの天才歌人・石川啄木が文明開化の東京を駆け抜ける!

STAFF
原作:伊井 圭(創元推理文庫刊)
総監督:江崎 慎平
監督:牧野友映
シリーズ構成:岸本 卓
キャラクター原案:佐木 郁
キャラクターデザイン:原 修一
音楽:MONACA
アニメーション制作:ライデンフィルム
制作:東北新社/ライデンフィルム
企画:キミコエ・プロジェクト
製作:「啄木鳥探偵處」製作委員会

CAST
石川啄木:浅沼晋太郎
金田一京助:櫻井孝宏
野村胡堂:津田健次郎
平井太郎:小野賢章
吉井勇:斉藤壮馬
萩原朔太郎:梅原裕一郎
若山牧水:古川慎
芥川龍之介:林幸矢

<公式サイト> kimikoe.com/kitsutsuki/
<公式Twitter> @kitsutsuki_DO

(C)2020伊井圭・東京創元社/「啄木鳥探偵處」製作委員会