第2回 キミコエ・オーディション審査員を務めた「啄木鳥探偵處」アニメ制作スタッフの方々に、作品に向けた想いを語っていただくリレーインタビュー企画。
最終回の今回は、音響監督の清水 洋史さんにお話を伺いました!
声優をめざす皆さんに向けたメッセージにも、ぜひご注目ください!
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Vol.3【音響監督:清水 洋史さん】
Q1. 「啄木鳥探偵處」をアニメ化する上で、音の部分に関してどんな構想をお持ちでしたか?
この作品では実在した人物と架空の物語が組み合わされています。いわばリアルとファンタジーの境界線上に作り上げる「あったかもしれない過去」。それを伝えるためには、作り込みを感じさせない、自然に心に入るような音にしたいなぁ、と。その実現には、計算の行き届いた倉橋さんの効果、そして高田さん、高橋さんの生む繊細な音楽にすごく助けていただきました。
Q2. キャスティングする上で、どんなことに気を付けていますか?
どんなに優れた俳優も、実は万能ではありません。演技の中には必ずその人自身が反映されてしまうし、むしろ反映された時の演技が一番伝わるものなんです。そんな瞬間を引き出すために、演じる「役柄」と、その人自身の「人柄」との両方を、できるだけ深く理解して、一番高いレベルでその二つが交わることを目指しています。
Q3. アフレコ時の声優さんへの演技指導はどのようにされるのでしょうか?
作品の中で演技は何を担うのか、ということをいつも考えます。たとえば、演技にとって物語は重要ではありません。だって物語は脚本にきちんと書かれていますから。むしろ重要なのは言葉で説明されていない部分、もっと言うと、言葉では説明できない部分。そこをどれだけ豊かにできるかを役者さんと一緒に考えています。
Q4.最後に、声優をめざしている方々へのメッセージをお願いします。
自分の若い時を棚に上げて言うと…勉強は大事です。中でも、すぐには結果に結びつかない無駄な勉強が大事です。それから、好きなものに溺れることも大事ですが、嫌いなものに怒ることがもっと大事です。あとは、つまらない正解を探すより、魅力的な間違いがないか探す方が人生は楽しいです。いつか一緒に楽しみましょう!
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スタッフの皆さんの想いが詰まった「啄木鳥探偵處」。
インタビューを読んだ後に、ぜひ色々な視点から楽しんでみてくださいね。
■TVアニメ『啄木鳥探偵處(きつつきたんていどころ)』作品情報
歌人啄木、謎を詠む
石川啄木×金田一京助、史上最も“文学的”な、ここに誕生!
STORY
時は、明治の末――
金欠に苦しむ天才歌人・石川啄木は、とある殺人事件をきっかけに下宿で探偵稼業を始めることに。
その名も、「啄木鳥探偵處」。
「浅草十二階の幽霊騒動」「雪降る夜に街を徘徊する人食い人形」……
奇怪な事件に次々と首を突っ込む啄木の助手を務めるのは、同郷の先輩・金田一京助。
文士仲間の野村胡堂、吉井勇、萩原朔太郎、若山牧水らを巻き込んで、人たらしの天才歌人・石川啄木が文明開化の東京を駆け抜ける!
STAFF
原作:伊井 圭(創元推理文庫刊)
総監督:江崎 慎平
監督:牧野友映
シリーズ構成:岸本 卓
キャラクター原案:佐木 郁
キャラクターデザイン:原 修一
音楽:MONACA
アニメーション制作:ライデンフィルム
制作:東北新社/ライデンフィルム
企画:キミコエ・プロジェクト
製作:「啄木鳥探偵處」製作委員会
CAST
石川啄木:浅沼晋太郎
金田一京助:櫻井孝宏
野村胡堂:津田健次郎
平井太郎:小野賢章
吉井勇:斉藤壮馬
萩原朔太郎:梅原裕一郎
若山牧水:古川慎
芥川龍之介:林幸矢
<公式サイト> kimikoe.com/kitsutsuki/
<公式Twitter> @kitsutsuki_DO
(C)2020伊井圭・東京創元社/「啄木鳥探偵處」製作委員会